こんにちは。三鷹に住んでいるNanacoです。このブログにお立ち寄りいただきまして、ありがとうございます。
「太宰治のツアーがあるの?」
「ツアー内容はどんな感じ?」
太宰治が30歳から、疎開していた期間をのぞき、亡くなる38歳まで住んでいた三鷹市。
太宰治ゆかりの地を中心に、三鷹の街をめぐるツアーに参加してきました。
参加費はなんと無料です。
案内してくれるのは、三鷹市で発足したボランテイア団体「みたか観光ガイド協会」のガイドさん。
もう20年も活動されているそうです。すごいですね~
- 参加費:無料
- 毎月第4日曜日に開催(12月~2月はお休み)
- 雨天決行
- 予約不要
- 定例ガイドのサイト
https://mitakaguide.p-kit.com/
太宰ファンならぜひ参加したいツアーではないでしょうか。
では、どんなツアーなのかさっそくご案内しましょう。
目次
太宰治ツアー出発まで
朝9時50分までに、JR三鷹駅南口のペデストリアンデッキの上に集合します。
青い旗が目印です。
待ち合わせ場所には、9時40分頃に着いたのですが、すでに何人かの人が集まっていました。
簡単な住所と名前を記入し、ツアーに関する資料をもらいます。
小雨の降る中、どんどん人が集まってきました。
ガイドさんは3人。20人くらい集まったので、7~8人ずつ3組に分かれて出発です。
ほとんどの方が1人参加で、あとは2人組が3組くらいだったかな。
めぐった場所は、
- 三鷹薬局
- 田辺肉店離れ跡
- 伊勢元酒店跡
- 野川家跡
- 小料理屋「千草」跡
- 玉鹿石
- 山本有三記念館
- みたか井心亭
- 禅林寺
- 八幡神社
- 中鉢家跡
他
では、次で詳しく見ていきましょう。
ガイドツアーの主な見学コース
三鷹薬局
太宰治と心中した山崎富栄さんが薬を買いに来ていた薬局だそうです。
今も薬局のままですね。
三鷹駅を背にデッキをエスカレーターで降りて、中央通りを少し歩いた右側にあります。
田辺肉店離れ跡
太宰治は、家にいると出版社の人などが来てしまって仕事にならなかったため、他の場所に部屋を借りて執筆していました。
「斜陽」を書き継ぐために借りたのは、田辺肉店のアパートです。
現在では肉屋さんの形跡はなく、飲食店が入る建物のゴミ集積場になっています。
仕方ないけどちょっと残念な感じ…
建物の壁に案内板だけがありました。
伊勢元酒店跡(現:太宰治文学サロン)
伊勢元酒店は、太宰一家が利用していたお店で、太宰作品「十二月八日」にもその名前が登場します。
現在の文学サロンは、こじんまりした一室で、略歴や年表、写真や家の模型などがありました。
太宰ファンならサロンの方と熱いトークができそうですよ。
- 開館時間:10:00~17:30
- 入場料:無料
- 休館日:月曜日・年末年始
※月曜が休日の場合は開館、翌日と翌々日休館
野川家跡(現・永塚葬儀社)
太宰治と一緒に入水自殺した山崎富栄さんが2階に下宿していた野川家の跡。
こちらの部屋も仕事場に使っていて「桜桃」「人間失格」「如是我聞」「グッドバイ」を執筆しました。
そして、この部屋から2人で入水自殺をしに玉川上水に向かったそうです。
小料理屋「千草」跡
野川家のはす向かいには小料理屋「千草」があり、昭和22年の春より飲みに来るようになり、その後、2階を仕事場として使っていました。
現在はビルになっていて何の面影もありませんが、この辺りは駅前なので飲食店が多かったのかもしれませんね~
今は「風の散歩道」と呼ばれている玉川上水沿いの道です。
風の散歩道は、夏には緑が、秋には紅葉がきれいな人気の道です。
三鷹駅からジブリ美術館に続く道なので、外国の方がたくさん歩いています。
玉川上水は、今は細くて水も少ない小川ですが昔は違いました。
途中の案内板には、玉川上水が当時は深い川だったとわかる「乞食学生」の一節が書かれています。
玉鹿石(ぎょっかせき)
太宰治と山崎富栄さんが入水したと推定される場所。
ご遺族に配慮して詳しいことには触れず、太宰を偲ぶ人にだけわかるように石をおいたそうです。
山本有三記念館
作家、山本有三のお屋敷で素敵な洋館です。
太宰治は、このお屋敷がうらやましくて仕方なかったとか。
入館料は300円のところ、このツアーではチケットがついてきました。
ガイドツアーが無料のうえにチケットまでくれるとは太っ腹です。
- 開館時間:9:30~17:00
- 入場料:300円
- 休館日:月曜日・年末年始
※月曜が休日の場合は開館、翌日と翌々日休館
みたか井心亭(せいしんてい)
お茶会などでよく使われる三鷹市の和風文化施設。
わたしは茶道体験をしに一度だけ中に入ったことがあります。
すぐ近くに太宰治の家があって、そこに植えられていた百日紅(さるすべり)の木が、井心亭の庭に移植されました。
百日紅(さるすべり)
太宰作品「おさん」に登場する百日紅は、みんなが触るので表面がつるつるです。
禅林寺(ぜんりんじ)
太宰治が眠るお墓は禅林寺にあります。
向かい側には森鴎外(森林太郎)のお墓。
お2人のお墓は係りの人がいつもキレイにしているそうです。
八幡大神社
禅林寺のお隣にある神社です。
私がなにげに参拝に立ち寄る場所だったりします。
ここからひたすら歩いて三鷹駅のほうに戻ってきました。
中鉢家跡(現・藤和シティスクエア三鷹駅前)
太宰治が最初の仕事場として2階を借りた中鉢家。
「メリークリスマス」「ヴィヨンの妻」を執筆しました。
今はマンションなので、入り口のところに案内板があるだけです。
ツアーはここで解散になりました。
希望者はその後に食事をしながら太宰作品の朗読を聴くそうです。
2時間40分の予定が、3時間くらい経っていて結構歩いたな~という感じ。
三鷹に住んでいても知らないことがたくさんありました。
何人来るかもわからないけど、来た人を連れてガイドをする
ガイドさんは、このかたちが楽でいいと言っていました。
参加する側も楽でしたし、ツアーも楽しかったです。
太宰ファンならずとも三鷹の街歩きが楽しめるでしょう。
では、最後に今日のお話を簡単に振り返っておきますね。
まとめ
巡ったところはこちら。
- 三鷹薬局
- 田辺肉店離れ跡
- 伊勢元酒店跡
- 野川家跡
- 小料理屋「千草」跡
- 玉鹿石
- 山本有三記念館
- みたか井心亭
- 禅林寺
- 八幡神社
- 中鉢家跡
あとがき
一番最初の写真は、ツアーで廻る場所には入っていませんが、太宰治が気に入っていた陸橋の上から撮りました。
三鷹から武蔵境に向かう中央線の上にかけらた陸橋は、昭和4年に竣工した当時の姿と同じだそうです。
今度は朝日とか夕日がきれいな時に写真を撮りにこよう。
今日も最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。