こんにちは。やらぬ後悔より、やって後悔のNanacoです。このブログにお立ち寄りいただきまして、ありがとうございます。
「映像翻訳者になるのは資格がいるの?」
映像翻訳の専門学校に通う前、私も映像翻訳者になるには、どんな資質が必要だろうかと考えました。
思いついたのは、まず英語ができること、そして上手く日本語に訳せること。
私は昔、舞台の仕事をしていたので、“セリフ”というものに慣れていました。
映画だってドラマだってセリフがメインです。セリフなら上手く訳せるかもしれない、そんなふうに考えたのです。
しかーし! そんな甘っちょろい期待は授業が進むにつれ、みるみる消えていきました。
映像翻訳者になりたくて学校に通う人は大勢いるけれど、実際に仕事になっている人は、ほんの一握りという厳しい世界。
今日は、映像翻訳者になるのに、資格が必要なのか?についてのお話です。
目次
映像翻訳者になるための資格はいる?
映像翻訳者になるのに、資格は特に必要ありません。
資格ではないけど、TOEICや英検などのスコアを持っている人は多いです。
まあ映像翻訳者になろうとする人は、何かしらの試験で自分の英語力を測っているでしょう。
映像翻訳の学校に入る条件として、TOEIC何点以上などの規定を設けている場合もあります。
映像翻訳者になるには、必要なスキルを身につけ、制作会社などのトライアル(採用試験のようなもの)に合格し、翻訳者として登録すること。
または、制作会社などで働いて、会社内で映像翻訳をしたり、経験を積んでから独立する人もいます。
映像翻訳者になるには資格ではなく、必要なスキルがあるのです。
映像翻訳をするために必要なスキル
- 語学力
- 日本語表現力
- 調査力
- 映像翻訳の技術力
- 仕事への対応力
細かく言い出したらキリがなさそうなので、大まかに5つにまとめてみました。
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
1 語学力
当然のことですが、ある程度の英語力がないと歯が立ちません。
私が通っていた学校では、映像翻訳者になるには、TOEIC860点以上の英語力は欲しいと言われていました。
ただ、初級のクラスに入るには英語力不問だったり、その上のクラスはTOEIC730点以上だったりと、学校も商売ですから間口は広げています^^;
私は800点しかなかったので、実力が足りないのは重々承知していましたが、それでも勉強してみたかったのです。
nanaco
2 日本語表現力
帰国子女で英語がペラペラだからといって、日本語訳も素晴らしいとは限りません。
クラスには帰国子女の人もいましたが、訳文が直訳っぽかったり、不自然な日本語になっていることもありました。
英語力だけでなく、日本語で多彩な表現ができる 日本語表現力が重要です。
nanaco
セリフの言い回しなど、日本語には少々自信のあった私。
日本語の表現力の大切さを目の前に突きつけられた瞬間でした。
3 調査力
調査する力も非常に大切です。
これを“調べ物(しらべもの)”と言います。
翻訳者は、題材について、しっかりした根拠をもって訳さなければなりません。
図書館などで資料を集めて、内容や背景を理解したり、信頼のおけるソースで裏付けをとることが欠かせません。
さらに、調べ物によって、誤訳を避けることができます。
nanaco
調べ物は、時間がたくさんあれば、ずっと調べていたいくらい楽しい作業なんですけどね。
もし翻訳することがなければ、一生知らなかったであろう世界に触れることが出来るのも、翻訳の面白いところです。
次は、映像翻訳の技術力です。
4 映像翻訳の技術力
たとえば、字幕翻訳なら、文字制限などのルールを熟知しなければなりません。
その他にも、パソコンの知識や、字幕制作ソフトを使いこなす力も必要です。
字幕制作ソフトでは、映像を取り込んで字幕の範囲を決めたり、字幕の文字数を測ったりします。
音が聞こえてくる瞬間をとらえるために、映像を1フレームずつ戻したり進めたり…
私はその精密な作業があまり得意でなく本当に時間がかかりました…
nanaco
ちなみに、字幕と吹き替えの記事もこちらに書きました
5 仕事への対応力
映像翻訳者として仕事をするようになれば、仕事に対して柔軟に対応する力も必要になります。
納期を厳守するのは当然。
最近では納期が短いものが多くなり、スピードも求められます。
速く仕上げるからといって、クオリティを落とすわけにはいきません。
ただ訳すだけではなく、映像翻訳は本当にやるべきことが多くて、想像以上に時間を必要とする作業なのです。
怖いよ~
nanaco
映像翻訳の仕事が少しはイメージできたでしょうか? 参考になったら嬉しいです。
最後に今日のお話を振り返っておきましょう。
まとめ
映像翻訳をするために必要なスキル
- 語学力
- 日本語表現力
- 調査力
- 映像翻訳の技術力
- 仕事への対応力
もっとたくさんありますが、大まかに挙げました。
あとがき
結局私は、フリーランスの翻訳者になる実力も覚悟もありませんでした。
学校併設のエージェントからの仕事を待っているだけで、いつまでも受講生のお勉強気分だった私。
当然のことながら、トライアルに合格してから2年で映像翻訳者をフェードアウトすることになるのです。
映像翻訳のまとめ記事はこちらです⇒映像翻訳の記事のまとめ!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。